ニキビの症状には3つの段階があります
皮膚は表面から順に角質層・顆粒層・有棘層・基底層に分けられます。肌の最も奥にある基底層で新しい細胞が作られます。肌細胞の新陳代謝をターンオーバーと言い、約28日周期で進行し、細胞が新しく入れ替わります。
しかし、ストレス、食生活、生活習慣など、様々な要因で古い角質がいつまでも肌に残るようになると硬くなって剥がれにくくなり、厚い層になると毛穴をふさいでしまいます。毛穴が詰まったものを面皰(コメド)といいます。ふさがれた毛穴の中には皮脂が徐々に溜まっていきます。これがニキビの初期症状である「白ニキビ」です。
また、毛穴のまわりの角質が硬くなって、毛穴が開いた状態で毛穴の中の皮脂が酸化するとコルクの栓のような角栓になり、表面に汚れが付着すると黒ずんで「黒ニキビ」となります。
この白ニキビや黒ニキビに詰まっている皮脂にアクネ菌が繁殖します。アクネ菌はブドウ球菌などと同じように、もともと皮膚に多く存在する皮膚常在菌で酸素を嫌うため、詰まった毛穴の中で繁殖します。アクネ菌が皮脂を分解すると遊離脂肪酸というものになり、その遊離脂肪酸に紫外線があたったり、アクネ菌自体に肌細胞が反応して炎症を起こします。この炎症を起こした状態の「赤ニキビ」です。
炎症を起こした状態が続くと肌の修復を担うコラーゲン線維も破壊されてしまい、肌は損傷を受けたままになり、ニキビが治った後も、凹んだニキビ跡が肌に残ってしまいます。炎症を起こしたニキビの部分はメラニン色素を作るメラノサイトが活性化していて、盛んにメラニン色素を作り出すためにニキビ跡の黒ずみとなります。
ニキビ、ニキビ跡ができる要因とは?
ニキビの原因となるものは、「生活習慣」「様々なストレス」「年齢や性別(ホルモン代謝)」「毛穴の詰まり(古い角質)」「過剰な皮脂分泌」などの要因が考えられます。
これらの要因により肌の新陳代謝がずれてきたり、また、汗をこまめに拭いたり、洗顔をまめに行わないと、肌の角質はターンオーバーの周期を過ぎても肌に留まるようになります。
また、男性ホルモンが増加すると皮脂の分泌が多くなります。
女性は生理前に男性ホルモンに似た黄体ホルモンの分泌が盛んになる傾向があります。男性はもともと男性ホルモンが多いために女性より皮脂分泌が過剰気味となります。外的ストレスや偏食のある食習慣によっても皮脂が多く分泌されます。
化粧品でできる「角質ケア」と「皮脂ケア」
ニキビ改善のためにストレスを溜めない、睡眠を十分にとり、脂肪分や炭水化物を摂り過ぎない食事などの生活習慣を心がけることは大切です。でも、そう言った生活習慣を変えるのが難しい時、または年齢的、季節的要因などでどうしてもニキビができてしまう時は化粧品でもニキビケアが可能です。
化粧品でできるニキビケアは「角質ケア」と「皮脂ケア」です。そのために特に有効な成分は「グリコール酸」と「ビタミンC誘導体」です。
「グリコール酸」には毛穴を塞ぎ皮脂を溜める原因となる古い角質を落とすピーリング作用があります。
一般にオレンジやレモンなど果物に多く含まれる乳酸やリンゴ酸などのフルーツ酸と呼ばれる酸は、角質を柔軟にして剥離しやすくする作用があり、その中でもグリコール酸は分子が一番小さいため角質層への浸透力に最も優れる成分です。
このグリコール酸を配合している「セラ クリアウォッシングフォーム」は毎日洗顔で同時にピーリングができてニキビ予防にもなるお手軽なアイテムです。
しつこくくり返すニキビ、頑固な厚い角質には週に1度のピーリングケアがおすすめです。皮膚科レベルのピーリング力を発揮するグリコール酸12%配合の「セラ MDピーリングキット II」をお使いください。
「ビタミンC誘導体」には皮脂の分泌をコントロールする作用があります。皮脂は本来、肌を保護する役割がありますが、過剰に分泌されすぎるとニキビとなります。 ビタミンC誘導体は一般的な化粧品レベルの配合ではニキビに対して有効ではありませんが、高濃度配合すると皮脂を抑える働きが現れ、ニキビをできにくくしたり、できてしまったニキビを小さくしていきます。
「セラ VCローション」は水溶性ビタミンC誘導体を7%配合しており、ニキビケアに特化したアイテムです。VCローションだけでもニキビ対策になりますが、さらに効果を求める場合は、じっくり肌に浸透してコラーゲン生成の働きも助ける油溶性ビタミンC誘導体15%配合の美容液「セラ C2エッセンス」を、乾燥が気になる方は「セラ リニューイングソリューションAP+」などを選んでお使いいただけます。
毎日の洗顔と定期的なピーリング、そしてビタミンC誘導体をしっかりと肌に届けて皮脂分泌を抑制すること。これが、ニキビケアにとって最も重要なポイントです。